48の記事を通じて見えてきたもの
本書は、高校化学の各分野を大学の視点で捉え直す旅でした。
本書を通じて最も大きく変わったのは、化学に対する姿勢そのものです。
高校化学で個別に覚えた知識は、大学の視点で見ると、より少数の原理から導かれる必然的な結果です。その構造が見えたとき、化学は「覚える科目」から「考える科目」に変わります。
本書で紹介した内容は、大学化学の入口にすぎません。大学に進学すると、さらに深い理論と強力な道具が待っています。本書で身につけた考え方は、その確かな土台になるはずです。
本書は高校化学を否定するものではありません。限られた前提知識の中で本質を教えるために、高校の教科書は多くの工夫をしています。大学の視点を知ることで、その工夫の理由が見えてきます。
高校化学を学んだからこそ、大学化学の価値が分かる。大学化学を知ったからこそ、高校化学の工夫が見える。その双方向の理解が、本書の目指したところです。